瓶泥舎びいどろ・ぎやまん・ガラス美術館|愛媛県松山市。和ガラスの展示、企画展。


民藝 
Beauty in Every Day Life令和4年9月15日~12月18日


民藝という言葉が生まれたのは1925(大正14)年のこと。後に日本民藝館の初代館長になる柳宗悦と、陶芸家の濱田庄司や河井寬次郎が木喰(もくじき)仏を求めて旅する中、彼らの会話にこの言葉が現れたといいます。民藝とは「民衆的工藝」、無名の職人たちが手作りする、大衆向けの日用品を主に指したものです。
瓶泥舎の民藝蒐集はガラスより歴史があります。饂飩や蕎麦を捏ねたであろう佐賀県武雄市の大鉢。麦藁手と呼ばれる縞模様が愛らしい愛知県瀬戸市の片口鉢。豊かな表情を見せる兵庫県丹波市の徳利や、江戸庶民の雑器であった古伊万里のくらわんか等々、楽しい作品がたくさん並びます。



びいどろに宿る美 -色と形-令和5年1月2日~9月10日


江戸時代に作られた日本独自のびいどろの魅力は、あたたかな色、やわらかな形にあります。自然素材や天然鉱物による黄、青、緑、紫など濃淡ある色彩の豊富なバリエーション。無色のガラスでさえ、ほのかに色のついたぬくもりが感じられます。形の多くは、吹き竿の先端に熱く溶けたガラスを巻き取り、シャボン玉のように空中で膨らませる「宙吹き」で作られています。ふっくらと伸びやかな曲線は、一瞬の手わざで生み出された偶然の美ともいえるでしょう。金型や土型にガラス種を落とし吹き込む「型吹き」も盛んに行われました。型吹きびいどろに浮び上がるのは、花や水玉、動物などの日本の伝統的な紋様です。光を当てると、凹凸の型跡がゆらゆらと揺らめき、ガラスの色を映した影が広がります。



明治大正ガラス名品展Ⅱ
日本のガラスモダンアート令和5年9月21日~令和6年4月16日


活きよく跳ね、匂うばかりに美しい雄大な鯛の皿。透明ガラスの外側に赤色ガラスを被せ、日本独特の切子のぼかし技法を用いて鱗や鰭を巧妙にカットし、見事に鯛を表現しています。優れたカット技法、赤の発色の美しさ、ガラス質の良さは、まさに明治大正ガラスを代表する名品といえるでしょう。 江戸時代のびいどろ・ぎやまんから近代的な明治大正ガラスへと花ひらいていく過程を、初公開の作品を揃えてお披露目します。


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